三十年前に、親に言った言葉が我が子から返ってきた。
自立しようとする我が子の成長を嬉しく思い、応援しつつも、「今はコロナ禍だからこそ、家族は一緒にいよう…」と諭そうとする。
かつて親離れしたかった子が、少しばかり子離れできない父親になってしまった。
あの時の両親の心を今にして知るとは、随分時間がかかったものだ。
今夜、眠りにつき、過去に戻れたなら、尖った言葉を丸めて、ありのままの感謝で、言い直したい。
「心配だろうけど、自分に自信がついたら、必ず戻ってくる。応援してくれてありがとう。」
ようやく、「さみしさ」を飲み込む覚悟ができた。眠れぬ夜も、今日で終わりそうだ。
時越えて ひとり飲み込む 親心
(2020年11月29日@nortan)