AIの弱点は、メタファー(言葉)である。
人「明日、花見に行こう。」
AI「何の花を見るのですか?」
人「…」
コミュニケーションにならないから、AIには質問機能を付けない方がよいだろう。
人「忙しくて、猫の手でもかりたいよ。」
AI(黙ってハサミを持ち、ミケの方へ移動)
人「ストップ!」
こうならぬよう、正しく理解したか確かめない訳にはいかないから、確認機能は必要だ。
人「今日は、PCが重いなあ。」
AI「そのPCは、昨日までのと違うものですか?」
人「同じものだよ。」
AI「それなら、重さは同じはずですが、バグがいるのかもしれません。」
人「頼むよ。何かバグがあるのかもしれない。コーヒーを飲んでくるから、その間に調べておいてくれ。」
AI「了解しました。」
人「バラバラに分解しろとは言ってないぞ。」
AI「細部まで調べましたが、バグ(虫)は侵入していませんでした。」
人「ああ、1か月の苦労も水の泡だ。心が壊れそうだ。」
AI「私が、心を新しい部品と交換して差し上げます。」
人「や、メタファーくれ…」
AI「直らなかった。新しい首長と交換しよう。」
人の弱点は、心である。
しかし、心を表象するものも言葉である。
つまり、人の弱点も言葉である。
そして、人の心を救うのも言葉である。
飾られたスローガンよりも、心にしみる言葉が聴きたい。
(2020年11月28日@nortan 諸会見に思う)