244、CGキャラ

先日、テレビの天気予報でCGキャラクターがマスクを着用していた。ちゃんと「言われたこと」を守って素晴らしいと思った後に「あれ?」と疑問も湧いてきた。勿論、それが視聴者への規範的配慮と一種の忖度であることを理解した上で、である。

さて、異邦人が同じ場面を見たらどう感じるだろうか。

「さすが、全員倣えの日本人…」または「何か変だよ、日本のテレビ…」それとも「CGの世界、インターネットでもウィルスに感染するのか?(ある意味、正解)」「日本では、CGキャラまでマスクをしないと非難されるのか。恐ろしい…」のどれかだと思う。私が期待するように「日本人はCGキャラのような細部にまで気を使って、コロナ禍と闘っている。」と受け留めてくれる異邦人は、よっぽどの日本文化理解者であって数少ないだろう。

また、再放送の画面下に「これは再放送です。」収録放送の画面下に「これは昨年○月○日に収録したものです。」その他「コロナ感染対策を十分に行った上で収録しています。」などのテロップが目立つようになってきた。細かい配慮を素晴らしいと感じる一方で、何だか息苦しさと不安も感じる。

テレビで「新しい生活様式を守ろう」「三密を避けよう」「コロナと共に」などのキャッチコピーや、マスクCGキャラで24時間365日教化され続けなければならないほど、私たちは他者を思いやれなくなったり、自らの行動を律せなくなってきたのだろうか。そう自問したが、コロナ禍にも関する悲しいニュースも増えている現状では「そうではない!」と自信をもって否定できなくなってきた。

そうだ、よい判断方法を思いついた。世代を越えた人気アニメ「サザエさん」や「ドラえもん」の登場人物ですらマスクを着用し始めたら、私の負けを認めよう…ドラえもんなら秘密道具で解決してくれそうなものだが…

(2020年9月6日@nortan)

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