206、記録社会

数年前より、簡易に歩数や脈拍のモニターを始めた。ブレスレット型の「活動量測定」ブームにのった。また、体重や血圧なども簡単にスマホに記録してグラフ化できるようになってきた。「日々の健康管理」ブームにのった。

3か月前、脈拍数が高い日が続いた。数年間放置していた歯が原因だったようだが、痛み出すまで気づけなかった。

2か月前、かかりつけ医で血糖値が高めに出た。高めの脈拍や高めの血圧が続いていた。年度末のいつもの仕事ストレスだと思っていたが、血液検査をしなければ気づけなかった。それを契機にグルコース値も管理し始めた。

10年程前までは、簡易に測定できるのは体温くらいのものだった。その体温計も、今では脇に挟んで1分間待つ必要もなく、ボタンを押して一瞬だ。転倒して意識を失ったりすると、位置や状態を家族に通知してくれるスマートウオッチもあるようだ。

センサー技術の進歩とその活用はめざましい。10年後には、身につけるだけで年に1回義務付けられている定期検診のほとんどが毎日測定できるようになるかもしれない。

さて、悪化し始めた数値の多くを改善させたのは、結局「食生活の改善による大幅な体重の減少」だった。10年前から、かかりつけ医に言われていたことだった。

センサー技術の発展にも感謝であるが、基本は昔から言われる「腹8分目、早寝早起き」なのだろう。

本日、正式に緊急事態宣言の延長が発表され、新しい生活様式が提言された。それによると、毎朝家族で体温を記録しよう。外出した時は、誰に会ったか記録しよう…云々とある。明日から「記録社会」が始まる。

センサーも昔の人の知恵には勝てなかった。記録は、勝てるだろうか?温故知新である。

(2020年5月4日@nortan 故人の知恵でコロナウイルスに勝てないだろうか)

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