人類はメンデルの法則を変えてしまった。CRISPR/Cas9(クリスパー・キャスナイン)という遺伝子編集と遺伝子ドライブを組み合わせ、親のもつ遺伝子を100%子に伝える技術が実用段階なのだ。
この技術で、マラリアやデング熱を媒介する蚊を改造し、1%放つことで1年以内に壊滅させることができるという。また、ニュージーランドの侵略的ネズミに、オスしか生めない改変種を投入して絶滅させる訂画も進行中らしい。
動物は、それぞれの親からある程度の比率で形質を受け継ぐものだ。しかし、一度この技術を適用された種は100%の確率で改変された形質を受け継ぐことになる。
昔、改造人間仮面ライダーを日本に投入したショッカーの博士が企んだのは、世代を重ねた1000年後の日本人全てを「仮面ライダー」にすることだったのかと、その隠された計画に改めてぞっとした。が、何らかの突然変異で、ライダー1号に正義の心が生まれて良かったと、胸を撫で下ろした。
仮面ライダーではないが、近未来、富める国は密かにこの技術を適用し、人間の弱点を遺伝レベルで改造していくのだろう。そして、10回目のTOKYOオリンピックでは、全く同じ顔と体格の選手たちが、互いを見分けるために、胸に大きな名札をつけて入場行進するのかもしれない。
その前に、生態系の崩壊で人類が絶滅していなければの話であるが…
(2020年4月30日@nortan 神の技術か、悪魔の技術か)