水槽に増殖し過ぎた貝を、ピンセットで駆除し続けた。すると、ガラス内面に緑色のこけが増え始めた。そこで、昨日までに捕獲した十数匹を戻すことにした。あらためて調べると、イシマキだと思いこんでいたその貝はヒラマキガイ科のラムズホーンだった。雌雄同体で自家受精もする。プラナリアに負けぬ生命力。ヒトと同じヘモグロビンをもつためアルビノは赤が映え、レッドラムズホーンと呼ばれる。(同じ赤い血が流れる兄弟だ。)驚くことに、空気呼吸用の肺ももつらしい。道理で、1日以上水槽の外に置いてあったはずなのに「水を得た貝」のように元気だ。主に草食だが、死んだ小魚を食べることもある。適数であれば、水槽の管理人。増え過ぎれば、厄介者。また、緋メダカが10匹300円程なのに、レッドラムズホーンは5匹800円以上で販売されることがある。このまま水槽を占有させ、100億匹を越えたあたりで色を選別し、一儲けとでもいこうか。と、ここで貝ごとでなくなってきた。ひょっとして、人類も地球で…我々は、管理人か?厄介者か?ある日突然、天上から巨大ピンセットが現れて摘まみ出されるかもしれない。そんなことを空想していると、眠れなくなりそうだ。今晩は角の羊(ラムズホーン)を、1頭、2頭…と数えて眠りにつこうか。(2018年10月15日@nortan水槽問題が続いたが、地球も水の惑星に違いない)