101、2つのゴール

ラジオから「…たら、素晴らしい曲を作られていたにちがいありません。お聴き下さい。…♪好きだよと言えずに 初恋は♪ふりこ細工のこころ~♪」懐しい唄声とともに中学時代のぼんやりとした想いが、所々はっきりと甦ってきた。一人の車内は、心のタイムマシン。それを、バックミラーに映る今の自分が冷静に眺めている。「♪浅い夢 だから♪胸をはなれない~♪」19年前、コンサートのリハーサル中に不調を訴え、病院に自ら移動した後に意識を失い、数日後天国に旅立った村下孝蔵を追悼しての放送だった。名曲は、今でも心を癒してくれる。

先日、夕食後に突然の小指の腫れと肘先の痺れで夜間救急外来に飛び込んだ。血圧も高く、診察ベッドの上で安静にするよう指示された時、「守れなかった約束もできてしまった。」と考えながら胸に手を当てた。一人横になったベッドで「♪浅い夢 だから♪胸をはなれない~♪」と先日のラジオ番組が思い出された。やり残したこと・やるべきことがまだある。

さて、人生のマラソンに2つのゴールが必要なことに気づいた。スタートと同じように、ゴールも自分では決められない。人生のゴールがどこか分からないまま走り続けて、ある日突然やってきたゴールを受け入れるのが人生だ。だから、自分でプレゴール(人生の目標達成地点)を設定し、そこまでは全力で走りたい。プレゴールまでの日々もより充実するだろう。プレゴールした後は、自分を見守り応援してくれた人に感謝を伝えたい。そして、プレゴールからゴールまでの間、「初恋」などゆっくり人生を振り返ることができれば幸せだ。そう思って再び胸に手を当て目を閉じたら、そこには「放課後の校庭を走る自分」がいた。(2018年7月26日@nortan)

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