42、34年前に

我が国のこどもの数(15才未満)が、34年連続の減少となったという統計が出た。しかし、34年前の子どもは今の大人。子育て世代の減少も34年遅れで統計上の数になるのだから、減少の始まった34年前に予想できたことである。「現在の合計特殊出生率が、1.4を下まわったこと」を問題にするが、これもまた然り。先進国にとって、豊かさとセットの人口減少は、とうに織り込み済である。一方、アフリカ諸国(5.0以上、最高は7.0)や人口第2位のインド(2.6)の出生率が高いことは対称的で、人口維持のための『2.08』を大きく上まわっている。2050年には、世界人口は100億人を越えると言われる。その時の日本の人口は既に1億人を下回わり、『もし世界が100人の村だったら、日本人は1人』ということになる。さて、超少子化と超高齢化の最先端をいく我が国にとっては、そのたった1人の住人は確率的にも高齢者ということになる。「わしは、まだまだ若い者には負けん!」と頑固な年寄りであるか、「昔は、○○じゃったのう。」と思い出話好きな年寄りであるか、最先端のテクノロジーを身体にまとったスーパー年寄りであるか。34年後(2050年)の日本人は、どんな老人となっているか? そして何よりも、他99人の住人の尊敬を受けるに値する日本人であるか。その鍵をにぎっているのは、『34年前の今』なのかもしれない。(2015年5月9日:こどもの日に思う@nortan)

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