自然数の中で、構成する数字を並べかえたり演算記号で繋いだりして等しくできるものがフリードマン数。121=11∧2(2乗の意)、126=21×6、736=3∧6+7、1206=201×6…など。おもしろい数遊びである。その中で最小の数25=5∧2が、5×2=10に変更になる。といっても数学でなく、社会保険の話。国民年金の受給資格期間が25年→10年になるということだ。ひとつは、20歳以降25年間も納め続けなければ65才以降に受給できないなんて納得できないという不満を解消するためだろうが、「10年で期間を満たしたから、以降はやめた。」では、年金額は満額の1/4しか受給できない。結局25年だろうが10年だろうが、個人レベルでは40年間納める原則に変わりはない。さて、25年という数字に取りつかれたので、他に調べてみた。銀婚式、米国防省や日本政府の地下貯蔵庫に備蓄されている保存食の消費期限、浴室やトイレ・水栓・フローリングの交換期限など、人間は「25年」が好きで「quarter(クォーター)」とか「四半世紀」という命名までしている。また、初の政党政治による内閣総理大臣でもあり早稲田大学の創設者でもある大隈重信は、人生サイクルは25年間(成熟期間)で、その5倍の125年が最大寿命と信じていた。ちなみに、数字の並びをかえないでできる最初のナイスフリードマン数が127=-1+2∧7(7乗)であるから、2を加えれば「重さん、ナイス!」である。それだけではなく、25 + 2=27=3∧3となり、25は2を足すと3乗数となる『唯一の数』でもあるから、益々25の虜になってしまった。10といった数字で誤魔化すのではなく、正々堂々と25を主張できる人になりたいものだと思う。(2015年12月5日@nortan)