竹山道雄氏の物語「ビルマの竪琴」、市川崑監督2度目の映画化を視聴したのは高校時代。その後教壇に立ち、世界の国名を学ぶ時「ビルマはミャンマーになった。」と話した。当時深くは突き詰めなかったが、それから25年間軟禁状態にありながらも民主化の戦いを続けてきたのがスーチー氏である。先日の選挙による国民民主連盟の勝利宣言と現大統領の受け入れ宣言。氏は熱く「現行憲法の下で私は大統領にはなれないが、今後のことは私がすべてを決め、大統領以上の存在になる。」と語ったと聞く。ミャンマーが民主化路線を進むことは間違いないだろうが、少しばかりの違和感を抱く。教室では明治維新から大正にかけての学習を終え、次は単元「太平洋に広がる戦争」ヘと進む。ミャンマーでの出来事を我が国の明治維新と例えるニュース解説も興味深い。この先、ミャンマーはどんな歴史を紡いでいくのか。富国強兵、殖産興業と続くのか。我々は歴史から学ぶべきことが多い。フィクションであっても、平和を願って僧となり英霊とビルマに残ることを決心した水島上等兵の竪琴の音が教えてくれることもある。(2015年11月13日@nortan)